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Sky株式会社

2023.07.04

2023年上半期IT業界の最新トレンドキーワードとは?(後編)

IT業界の最新トレンドキーワードとは?(後編)

近年、ビジネスシーンにおいてもクラウドの利用が一般化し、DX推進が加速、AIの急速な発達など、身近な場面においてもITの進化を実感することが増えています。そんななか、最先端のソフトウェアやソリューションの開発に携わるSky株式会社は何に注目しているのか。2023年上半期を振り返り、開発や評価 / 検証のエンジニアがピックアップした最新トレンドキーワードを2回に分けてご紹介。今回は後編として、プロダクトやサービスの開発に関する分野で注目しているキーワードをご紹介したいと思います。

モビリティ分野

1. Unmanned Air Vehicle(UAV)・自律飛行制御システム

「UAV」とは、人が搭乗せず、リモートコントロールやプログラムによって自動的に操作される無人航空機です。航空写真測量や気象観測、農業や林業に関する観測、油田や鉱山の監視などのほか、防災・救助活動や軍事活動にも使用されており、近年は商品の配達や観光客の案内などに使用されている事例もあります。「UAV」の自律的な飛行を実現するには、制御アルゴリズムを実装した自律制御システムの開発が欠かせません。

2. Flying Car

「Flying Car」とは、道路を走行可能な自動車と、空を飛行可能な航空機の機能を持った乗り物です。これまでにも、企業や個人を問わず複数の車両が開発されており、電気エンジンやジェットエンジンを搭載し、ローターや翼を持つ機体が登場しています。この「Flying Car」の開発には、自律飛行技術や高度な制御技術、センサ技術、エネルギー効率が高いエンジンの技術など、さまざまな分野の技術が必要になります。

3. AVOps (Autonomous Vehicle Operations)

「AVOps」とは、自動運転ソリューションを開発するためのガイダンスと推奨オペレーションのサービスセットです。自動運転機能の開発においても効率化が求められるなか、設計から開発、評価、展開までの一連のオペレーションを包括したサービスをクラウド上で提供し、市場投入までの期間削減を支援しています。

4. DFP (Data Flow Processor)

「DFP」とは、高速で並列処理を行うために設計されたマイクロプロセッサの一つで、CPUやGPUに次ぐ、第3のプロセッサとも呼ばれています。複数のプロセッサを組み合わせた「マルチプロセッシングシステム」の一部として使用されます。自動運転など高速なデータ処理が必要な分野で広く使用されており、従来のCPUよりも高速な演算速度を実現することができます。

5. アダプティブAIシステム

「アダプティブAIシステム」とは、実世界の状況変化に適用して成長するAIシステムです。従来のAIは環境変化によって判断精度が低下することがありますが、「アダプティブAI」は継続的な再トレーニングによって適用することが可能です。代表例として、自動運転技術などに応用されています。データ分析基盤やMLOpsの延長線上にある考え方でもあり、弊社にとって親和性がある技術です。

セキュリティ分野

1. Network as a Sensor(NaaS)

「Network as a Sensor」とは、従来は物理的な装置(各種センサ)を用いて行っていた情報収集を、ネットワークに接続されたあらゆる機器をセンサとして利用することで実現し、さまざまなアプリケーションで活用する新たなセンシング技術です。現在はネットワークの可視化や異常検知などセキュリティ分野での活用が主ですが、今後は自動運転やモバイル通信の最適化など多様な分野に応用されることが期待されています。

2. サイバーセキュリティ

サイバー攻撃が複雑化・高度化するなか、情報セキュリティの重要度が増しています。サービス停止や機会損失、不正利用などの被害を防ぐため、システム開発の評価 / 検証フェーズにおいても、従来のパフォーマンスや機能性のテストだけではなく、脆弱性診断やペネトレーションテストなど不正アクセスに対する耐性のテストや、侵入を許してしまった場合の影響範囲を特定するテストが求められています。今後は車載器などのIoT機器でも、セキュリティ分野に関する評価 / 検証による安全性確保が重要度を増すと考えられます。

3. ゼロトラスト・アーキテクチャ

前編のビジネスソリューション分野のキーワードとしても挙げた「ゼロトラスト」は、従来のネットワークセキュリティのアプローチとは異なり、すべてのネットワークトラフィックを信頼しないというコンセプトに基づいています。この考え方は、企業などの組織内の情報セキュリティ対策のみならず、プロダクトやサービスの開発においても重要な観点となっており、今後は情報セキュリティにおける標準的なアプローチとなることが予想されます。

4. デジタル免疫システム

「デジタル免疫システム」とは、マルウェアなど悪意のあるプログラムに対するセキュリティシステムで、人間の免疫システムが体内に侵入した病原体から身体を守るように、コンピューターやシステムを守る仕組みです。「デジタル免疫システム」は、ウイルス対策ソフトウェアやファイアウォールなど、さまざまな技術を組み合わせて構成され、複合的な技術によってコンピューターシステムに侵入しようとする悪意のあるプログラムを検出し、ブロックすることができます。

環境分野

1. Climate Tech(気候テック)

「Climate Tech」とは、CO2排出量の削減や地球温暖化問題の解決に焦点を当てた技術全般を指します。世界的な脱炭素・SDGs推進を背景にした温室効果ガスの排出量削減に取り組むことで、将来予測される気候変動に貢献します。エネルギー、自動車、FA、ドローンといった幅広い領域で機能やサービスの開発が進められており、これらの開発や品質保証に関する業務が今後さらに増加していくと予測されています。

2. GX(グリーン・トランスフォーメーション)

「GX」とは、脱炭素社会に向け、再生可能なクリーンエネルギーへの転換を図る取り組みを指します。政府も2023年2月に「GX実現に向けた基本方針」を閣議決定し、経済産業省は2050年のカーボンニュートラル目標達成を目指して「GXリーグ」を設立。製造業や情報通信業、金融業・保険業など多くの企業が賛同しています。さまざまな領域で取り組みが加速するなか、ソフトウェアを用いた省エネルギー化などITが貢献する領域も広がっていくと考えられます。

3. サーキュラーエコノミー(循環経済)

「サーキュラーエコノミー」とは、廃棄物をなくすことで資源を循環させ、持続可能なかたちで資源を利用する経済モデルです。例えば、製造業においては、製品が寿命を終えた後で素材や部品を取り出し、再利用することで廃棄物を最小限に抑えるといった取り組みが行われています。これらは、企業の事業活動の持続可能性を高め、ポストコロナ時代における競争力向上を図る要件の一つとして注目されています。

そのほかの注目キーワード

1. HAPS(高高度基盤プラットフォーム

「HAPS」とは、高高度を飛行する無人機体に携帯電話の基地局装置を搭載するという、新たな通信のプラットフォームで、Beyond 5G / 6Gの実現など次世代通信インフラとして注目されています。成層圏の高度から広域エリアに対して通信サービスを提供することが可能なことから、宇宙RAN事業の発展においても注目されており、ネットワークやデータ管理の信頼性 / 安全性についても高いレベルが求められます。そのため、AIによる解析・予測もより高次元の精度に近づけるアプローチが必要になると考えられています。

2. LLM(大規模言語モデル)

「LLM」とは、膨大なデータセットとディープラーニング技術を用いてトレーニングされた自然言語処理モデルで、テキスト分類や感情分析、情報抽出、文章要約、テキスト生成、質問応答などの自然言語処理に対応しています。2022年秋に発表され話題となっているOpen AI社の「ChatGPT」はこの「LLM」の応用例の一つです。今後は、この「LLM」を業務効率化や製品の新機能開発などに生かすことが期待されています。

いかがでしたでしょうか。初めて知る言葉もあれば、どこかで聞いたことがある言葉や詳しくご存じの言葉もあったかもしれません。いずれにしても、ここに挙げたキーワードはSky株式会社が注力している各分野で重要な意味を持つ言葉です。ご興味があればぜひ詳しく調べてみてください。また、前編では「ビジネスソリューションの分野」で注目しているキーワードをご紹介しています。ぜひ併せてお読みください。

▼ 前編記事はこちら
https://www.skygroup.jp/media/article/523

(2023年7月掲載)