プロジェクトの成功に向け、取り組むべきことは多々ありますが、そのうちの一つは「ステークホルダーマネジメント」です。
ステークホルダーとは?
ステークホルダーとは、直接的または間接的に影響を受ける利害関係者のことを指します。
例えば、企業活動という大きなくくりであれば、主に金銭的に関わりのある取引先、消費者、株主、投資家といった関係者が挙げられます。
他にも、従業員や地域社会など、影響を受けるすべての相手が対象になります。
開発プロジェクトにおけるステークホルダー
では、開発プロジェクトにおけるステークホルダーの対象は、どのような相手になるかというと、お客様、上司、メンバー、他チーム、エンドユーザー、ビジネスパートナーなどが挙げられます。
いずれも、プロジェクトの進行に大きく影響を及ぼす関係者です。
円滑なプロジェクト進行にはステークホルダーマネジメントが重要!
現代社会では、ビジネスや働き方が多様化すると同時に、複雑なものになってきています。
その結果、ステークホルダーも複雑になり、そのマネジメントの重要度は増しています。
ステークホルダーと良好な関係を築いていきたいと誰もが思うはずです。
プロジェクトに影響を与えるステークホルダーとの関係を管理し、プロジェクトの成功を促進するために必要な「ステークホルダーマネジメント」は、プロジェクトマネジメントの世界標準としても知られるPMBOKガイドにおいても、重要なマネジメント領域の一つとして挙げられています。
ステークホルダーマネジメントのステップ
ステークホルダーマネジメントをどのようなステップで実施したらよいか、大きく分類すると以下になります。
- 特定と理解
ステークホルダーが誰かを特定し、関心事・関与度・影響力を分析し理解する - エンゲージメント計画
ステークホルダーに、プロジェクトに関与してもらう計画を立てる - エンゲージメント管理
ステークホルダーとコミュニケーションを取り、期待に応える - 監視
ステークホルダー全体との関係について調整、見直しを行う
ステークホルダーの把握には図で可視化することも有効
プロジェクトはフェーズや時期によってさまざまな人や組織が関わります。
一言でステークホルダーといっても、どういった方々が登場するのか、すぐ把握することは難しいものです。
その場合は、関係性や業務の流れ、お金や情報の流れなどを図や表で可視化するのも有効です。
関係者で共有することで、認識も合わせることができ、ステークホルダーの特定や理解、分析に有効なツールとなります。
<ステークホルダー可視化の例>
プロジェクトの成功に向けて
プロジェクトにおいては、技術的な対応はもちろん大事ですが、多くの人や組織が協力関係を築き進めていくことが重要です。
簡単なことではありませんが、状況に応じたステークホルダーマネジメントを一つひとつ続けることで、味方になっていただけることも多くあります。
頼もしい味方を増やし、プロジェクト成功に向けて取り組んでいきたいですね。