近年、クラウドストレージの普及により、ファイルのやり取りがますます便利になっていますが、USBメモリを使いファイルをやり取りするシーンは依然として存在します。
例えば、インターネット接続ができない環境でのデータ移動や、大容量のファイルを迅速にやり取りする場合などがあります。
私自身もUSBメモリを使用する機会は減っていますが、まったくないわけではなく、先日、USBメモリを使ってデータの移動を行う機会がありました。
その際、USBメモリへのデータコピー時にファイルシステムの制約によりエラーが表示され、コピーが行えなかったことがありましたので、今回はこの制約について紹介させていただきます。
原因:エラーの原因はFAT32の制約によるもの。
私が使用したUSBメモリは、FAT32というファイルシステムでフォーマットされていました。
FAT32は広く使われているファイルシステムですが、いくつかの制約があります。
FAT32の制約について
FAT32には以下のような制約があります。
- パーティションサイズの制限:2TBまで。(Windowsの標準ツールでは32GBまで)
- ファイルサイズの制限:1ファイルあたり最大4GBまで。
- フォルダ内のファイル数の制限:1フォルダあたり最大65,534ファイルまで。
私が直面したエラーは、一つのフォルダに大量のファイルをコピーしようとしたときに発生しました。
実際には、4GBを超えるファイルはなく、ファイル数も65,534ファイルよりも少なかったのにコピーできず、さらに原因を調べたところ、ファイル名の長さにも依存していることがわかりました。
ファイル名の長さの影響
FAT32では、ファイル名の長さがフォルダ内のエントリ数に影響を与えます。
65,534ファイルまで保存可能というのは、8.3形式といわれる
[半角英数8文字までのファイル名]+[.(ドット)]+[3文字の拡張子]
の構成のファイル名の場合に限られ、これより長いファイル名の場合、1ファイルでも複数ファイル分としてカウントされる形となります。
これが原因で、ファイル数が制限に達していないにもかかわらずコピーができないという問題が発生していました。
解決策
では、この問題をどのように解決すればよいのでしょうか?以下にいくつかの方法をご紹介します。
1. フォルダを分割する
一つのフォルダに大量のファイルをコピーするのではなく、複数のフォルダに分割してコピーする方法です。これにより、各フォルダ内のファイル数が制約を超えないようにできます。
2. ファイルシステムを変更する
FAT32は古いファイルシステムで、今はFAT32の制約を克服した新しいファイルシステムが複数あり、Windows OSを使用する場合、exFATやNTFSなどのファイルシステムに変更する方法もあります。
これらのファイルシステムには、FAT32のようなファイルサイズやファイル数の制約が実質的にはないと見なしてよいですが、古いデバイスやOSではサポートされていない場合もありますので、使用する用途に応じて使い分ける必要があります。
3. ファイルの圧縮
大量のファイルを一つのアーカイブファイル(例:ZIPファイル)に圧縮してからコピーする方法もあります。これにより、ファイル数の制約を回避できます。
まとめ
今回、USBメモリに大量のファイルをコピーしようとしたときに発生したエラーの原因は、FAT32の制約によるものでした。
この問題を解決するためには、フォルダを分割する、ファイルシステムを変更する、またはファイルを圧縮する方法があります。
特に、ファイル名の長さがフォルダ内のエントリ数に影響を与えることに注意してください。
皆さんも同じ問題に直面した際には、これらの方法を試してみてください。

