ちょっと技術とは異なりますが、最近業務で輸出する事が多々あるので、輸出にまつわるお話をさせて頂きます。日系車メーカーの販売先は、各国にわたっており、現地での走行試験をするために、車両や計測器を輸出する事が多々あります。今回は、輸出の際に必要なことについて、お話したいと思います。
該非判定書
全ての機材ではないですが、海外へ機器を輸出する際には該非判定書が必要になります。簡単に説明するとメーカーが「兵器に転用される機器ではないですよ」と、証明する書類です。明確な線引きは不明ですが、体感で演算処理ができそうな機器は必要な認識です。
基本、メーカーが発行していれば、添付することが必要です。代理店を通じて入手したり、メーカーに直接連絡をして発行していただいたりしますが、メーカーによっては、自社のホームページに登録されている場合もあります。有名なところでは、Vector社などがそうですね。該非判定書が無い場合は、輸出できません。
UN38.3
昨今の機器には、リチウムイオン電池がよく使われています。 リチウムイオン電池が爆発したとニュースで見たことある方も多いと思いますが危険物扱いの物です。 飛行機内で火災を起こされては致命的ですので、こちらもメーカーが発行する安全性認証試験が必要になります。 これがないと、リチウムイオン電池内蔵の機器は国際輸送できません。 安全性認証試験の試験サマリーも一緒に提出する必要があります。
SDS・MSDS
化学物質を含む製品を輸出する際は、製品安全データシート(MSDS)が必要になります。 安全データシート(SDS)とも言います。 安全な使用の取り扱いに必要な情報が記載されます。 こちらも製品メーカーから入手します。
カルネ輸出
今年はトランプ関税が話題になりましたが、関税を回避するためにカルネ申請という輸出方法があります。 脱税する訳ではありません。 輸出で製品を売るわけではなく、一時的に輸出して1年以内に戻す場合に適用できます。
注意点としては、一時輸出した時とまったく同じ状態で再輸入する必要がある点です。 試作車等は、軽く1億円を超えますので、普通に関税を払うとそれだけで数千万円になりますので、カルネ申請をする必要があります。 車両の輸出は米国であれば10日ほどで届きますが、カルネ申請をする場合は最低3週間は必要です。
その他
その他、以下の事柄に対応が必要です。
- EV車を輸出する際は、バッテリーを30%以下にする。
- 製品の原産国、購入金額、数量を明記する。
また、用途についても税関からよく質問が飛んでくるので回答する必要があります。国によっては、中古品の輸出が出来なかったり、写真付きで機器の説明資料が必要な場合もあります。法令を遵守することも求められます。

