品質管理といえば、まず品質分析を思い浮かべるでしょう。開発規模やバグ数、バグ密度、テスト密度などの品質データを抽出し、品質分析を行うことで現状の品質状況を把握し、分析結果を基に改善を進めていきます。
品質分析
品質分析とは、製品やサービスの品質データを分析して、現状の課題や問題点を見つけ出すことを指します。開発規模やバグ数、バグ密度、テスト密度などの多くの品質データを用いて、現状の品質がどうであるのか、良いのか悪いのかを評価します。品質分析を行うにはいくつかの手法が存在します。
品質分析手法
ゾーン分析
縦軸にバグ密度、横軸にテスト密度を取った散布図を作成し、9つのゾーンに分けて分析する手法です。中央に位置すれば品質は良く、横軸に振り切れているとテスト数が多く非効率であり、縦軸に振り切れていると品質が良くないと判断できます。
トレンド分析
トレンド分析は、縦軸に不具合件数などの品質データ、横軸に日付など時系列を取った折れ線グラフを作成し、品質データの推移を可視化する手法です。分析の方法によっては軽微な不具合が多いのか、難易度の高い不具合が多いのかなど傾向が読み取れます。
層別分析
品質データを異なるカテゴリに分けて分析する手法です。品質が良くない原因が特定の人に依存しているか、特定の機能に依存しているのか、特定のプロセスによるものなのか、問題を明らかにします。
大事なこと
品質管理は分析を行い、その結果から品質改善を行うことを指します。品質分析をして、良かった/悪かったと分析結果で終わるのではなく、改善につなげていくことが大切です。
テストがすべて完了してから分析を行うのではなく、テスト実施中に品質状況を確認し、品質傾向を見て改善の手を打っていくことが重要です。

