先日、アマゾン ウェブ サービス(以下、AWS)のサービスデリバリープログラム(以下、SDP)認定資格の一つである「AWS WAF パートナー」に認定されました。
本記事では、認定取得までの道のりをご紹介します。
はじめに
AWS WAFのSDP認定をなぜ取得するのか?
取得に向けたモチベーションを明確にしました。
当社では既に以下のSDP認定を取得しています。
- Amazon CloudFront パートナー認定
- Amazon API Gateway パートナー認定
これらとAWS WAFは組み合わせて利用されるケースが多く、認定を取得することでお客様への提案力がさらに高まると考えました。
また、AWS WAFはSecurityカテゴリに属しており、当社の企業イメージとも合致していることから、ぜひ取得したいと判断しました。
このような背景もあり、SDP認定取得に向けて取り組みを開始しました。
認定取得までに実施したこと
AWS WAF パートナー認定を取得するために、以下のステップで進めました。
- 対象サービス要件の確認
- 社内でマッチする事例が無いかを情報収集
- マッチする案件が見つかったら、担当者にヒアリングしながら、サービス要件に対する回答を記入していく
- 準備が整ったら認定取得に向けて申請を行う
- 申請内容に対するQAを回答する
1.対象サービス要件の確認
前提条件やサービス要件について、AWS専用サイトで確認を行いました。
2.社内でマッチする事例が無いかを情報収集
1.で確認した内容とマッチする事例(案件)が無いかを社内ツールを使って確認します。
3.マッチする案件が見つかったら、担当者にヒアリングしながら、サービス要件に対する回答を記入していく
社内ツールを使ってマッチしそうな案件が見つかったら、担当者へヒアリングをしながらチェックリストを埋めていきます。
この時、サービス要件を満たさない場合は、2.に戻り、別の事例(案件)を探します。
4.準備が整ったら認定取得に向けて申請を行う
申請に向けて全ての準備が整ったら、社内レビューを行い、AWS パートナーネットワーク (以下、APN)の専用フォームから申請を行います。
5.申請内容に対するQAを回答する
申請を行うと、AWSの技術レビューが始まり、質問事項があれば専用サイトでやり取りを行います。
AWS技術チームが疑問に思うことがあれば問い合わせを受け、質問に対して回答を行います。
全ての条件をクリアすると、Congratulationsの連絡が来ます。
まとめ
SDP認定取得までの流れを振り返ると、一見シンプルに見えますが、実際には高い専門性が求められます。
その理由は、SDP認定は単にAWS WAFを使えることを証明する制度ではないからです。
AWSは、サービス単体の利用スキルではなく、システム全体がAWSの推奨設計(ベストプラクティス)に沿っているかを重視します。
そのため、Well-Architected Frameworkを理解し、設計・構築・運用のすべてで品質を担保することが不可欠です。
この背景から、SDP認定は「なぜこの設計なのか」「なぜこの構成なのか」を説明できることが重要です。
単なる構築手順ではなく、設計思想や選定理由をAWSの観点で語れることが、認定取得の大きなポイントです。
こうした高いハードルがあるからこそ、SDP認定はAWS専門知識を証明する価値あるプログラムだと感じますし、認定取得できたことを誇りに思います。

