Webサービスを提供するうえで、Webブラウザの動作チェックは非常に重要です。 Webブラウザの最新のバージョンで検証する必要があります。
特に「Chromiumブラウザ(Google Chrome、Microsoft Edge)」は、約1か月ごとにメジャーバージョンアップ、約2~3週間ごとにマイナーバージョンアップが行われ、新しい機能やセキュリティ強化が行われています。
ただし、Webブラウザのバージョンアップには恩恵だけでなく、仕様変更や不具合修正により、これまで問題がなかったWebページや拡張機能に不具合が生じる場合があります。
そのため、Webブラウザのバージョンアップに伴うWebサービスの動作チェックは不可欠です。
実際、弊社の提供するWebサービスにおいて、Webブラウザのバージョンアップに伴い、動作に影響を受けることがありました。 そのため以下でご紹介するような対策を行い、事前に問題を検出できるように取り組んでおります。
正式なチャンネル(Stable)が提供される前に、事前に提供されるチャンネルで検証を行うことで、事前に問題を検出し、対策を打ち出し、問題が表面化することを防ぐことができます。
-
Stable(安定版)
一般ユーザー向けに提供される最も安定したチャンネルで、バグ修正やセキュリティアップデートが含まれています。
品質が最も高く、信頼性が高いチャンネルとなります。
通常、約1ヶ月ごとに新しいバージョンがリリースされます。 -
Beta(ベータ版)
安定版に先行して新機能をテストすることを目的としたチャンネルで、開発者やテスター向けに提供されます。
品質は高いが、Stableに比べると若干のバグや不安定な動作が含まれる可能性があります。
通常、Stable版のリリースの約1ヶ月前にリリースされます。 -
Dev(開発者版)
最も新しい機能が含まれるチャンネルで、開発者向けに提供されます。
品質はBetaよりも低く、バグが多く含まれる可能性がありますが、最新の機能をいち早く試すことができます。
通常、Beta版のリリースの約1ヶ月前にリリースされます。 -
Canary(カナリア版)
最も品質が低く、不安定なチャンネルで、最新の機能や変更が含まれますが、バグや不具合が多く含まれる可能性があります。
毎日更新されるため、最も早く新機能を試すことができます。
各チャンネルのリリースサイクルについて

上記のリリースサイクルを踏まえ、弊社においては下記のプロセスを実施しております。
- Beta版リリース確認次第、動作検証
- Beta版で問題が見つかれば、修正・問い合わせ(期限はStable版リリースまで)
- Stable版リリース確認次第、動作検証
※3.は、1.の結果、実際にお客様の環境で問題ないことを担保するのが狙いです。
※Dev版およびCanary版は、開発者向けの先行提供チャンネルであり、主に新機能のお試し向けに活用するもので、検証には利用しておりません。
このように、各チャンネルの目的を把握したうえで適切なチャンネルとタイミングで事前検証を実施することが、安定したWebサービスの提供に繋がります。
以上、いかがでしたでしょうか。
Webブラウザの更新情報を事前に把握することで、安定したWebサービスの提供に役立てていただければ幸いです。

