Windows Server 上の機能をクライアント上から管理するためのツールとして、
Microsoft社より Windows Server 用リモートサーバー管理ツール
（ RSAT : Remote Server Administration Tools）というツールが提供されています。
RSATを使うことで、Windows Server上の「Active Directory ユーザーとコンピューター」などのツールがクライアント上から実行できるようになります。
このRSATですが、標準では入っておらず、オプション機能としてインストールする必要があります。
通常は、クライアント上で［設定］-［システム］-［オプション機能］からインストールを行います。
オンデマンドでインストールが行われるため、インターネット接続が必須です。
Windows 11 24H2 Pro で試したところ、オプションで表示されたツールは21個で、
すべてインストールするのに100分かかりました。
（もちろんネットワーク環境にも左右されるかと思いますが）
接続先がフィルタリングされているなどでインストールに失敗するといった情報も見かけます。
今回は、オフラインで RSAT をインストールする方法をご案内します。 PowerShell コマンドで実行しますので、非表示でのインストールも可能です。 今回はすべてのツールをインストールしています。
方法は以下の通りです。
１．PowerShellで以下のコマンドを管理者権限で実行します。
（確認のためで必須ではありません。）
Get-WindowsCapability -Online | Where-Object Name -like 'RSAT*'
PS C:\Users\SkyTechUser> Get-WindowsCapability -Online | Where-Object Name -like 'RSAT*'
Name : Rsat.ActiveDirectory.DS-LDS.Tools~~~~0.0.1.0
State : NotPresent
Name : Rsat.AzureStack.HCI.Management.Tools~~~~0.0.1.0
State : NotPresent
：
現在のインストール状況が表示されます。
State : NotPresent
現在はインストールされてないと表示されます。
２．オプション機能のISOイメージをダウンロードします。
OSごとにあります。今回は Windows 11 24H2 用をダウンロードします。
３．ダウンロードしたISOファイルをマウント（ダブルクリック）します。
※ISOファイルがDドライブにマウントされたとして説明を進めます。
４．PowerShellで以下のコマンドを管理者権限で実行します。
（インストールが開始されます）
Get-WindowsCapability -Name RSAT* -Online | Add-WindowsCapability -Online -Source "D:\LanguagesAndOptionalFeatures" -LimitAccess
オンデマンドでは 100分 でしたが、同じ環境で 25分 でインストールされました。
５．再度[1.]と同じコマンドを実行します。
Get-WindowsCapability -Online | Where-Object Name -like 'RSAT*'
PS C:\Users\SkyTechUser> Get-WindowsCapability -Online | Where-Object Name -like 'RSAT*'
Name : Rsat.ActiveDirectory.DS-LDS.Tools~~~~0.0.1.0
State : Installed
Name : Rsat.AzureStack.HCI.Management.Tools~~~~0.0.1.0
State : Installed
：
現在のインストール状況が表示されます。
State : Installed
現在はインストールされていると表示されます。
スタートメニューの"Windows ツール"にもインストールされたツールのアイコンが表示されています。
６．マウントしたISOファイルを外してください。
（ドライブ右クリックして、"取り出し"）
以上、オフラインインストールの方法をご紹介しましたが、ISOファイル自体が 5.82GB ありましたので、
これをダウンロードする時間は別途なので、1台だけインストールする場合はオンデマンドでいいかもしれません。
複数インストールする機会がある場合など、ドライブマウント ～ インストール ～ マウント解除を一つのスクリプトにしておくと便利です。
利用に応じて使い分けていただけましたらと思います。
