Git Bashのalias登録方法、おすすめコマンドをご紹介いたします。
aliasを登録する際に、うまく登録できなかったりと苦戦することは多いと思います。
同じようなことでお困りの方がいましたら、少しでもお役に立てれば幸いです。
はじめに
今回紹介するGit Bashのaliasは、長いコマンドを短縮して入力できるようにする機能です。
aliasを使うことでコマンドの入力が簡単になり、入力ミスやコマンド忘れが減り、作業効率アップにつながります。まだ利用したことのない方は、ぜひこの機会に利用してみてはいかがでしょうか。
ではさっそく、aliasの登録方法とおすすめコマンドの紹介です。
Git Bashとは、Windows環境でGitを使う際に、Linuxのような操作環境(Bashシェル)を提供するツールです。Git for Windowsをインストールすると、一緒に利用できるようになります。
aliasの登録方法
aliasを登録するには、まずGit Bashの設定ファイルである.bashrcを編集します。
まずホームディレクトリの.bashrcファイルを開いてください。(なかったら新たに作成してください。)
以下のコマンドを実行して編集します。(ファイルをエクスプローラなどから直接編集しても問題ありません。)
vi ~/.bashrc
.bashrcファイルが開けたら、さっそくaliasを追加していきましょう。 (viでは「i」キーを押下することで、入力モードに切り替わります。)
aliasを追加する際は、以下のように記述します。
alias {省略後のコマンド}={省略前のコマンド}
【例】
alias fetch='git fetch -p'
追加できたら、ファイルを保存して閉じます。 (viでは「esc」キーを押下→「:wq」を入力して「Enter」キーを押下することでファイルを保存して閉じます。)
aliasの適用
先ほど追加したaliasはまだ使用できないので、以下の手順でaliasを適用します。
ホームディレクトリの.bash_profileファイルを開き、以下を追記してください。 (ファイルがなかったら新たに作成してください。)
以下のコマンドを実行して編集します。
vi ~/.bash_profile
.bash_profileファイルが開けたら、以下を追記して保存し、ファイルを閉じてください。 (ちなみに追記した内容は、ホームディレクトリに.bashrcファイルがあるなら.bashrcファイルを読み込むというものです。)
if [ -f ~/.bashrc ]; then
source ~/.bashrc
fi
「source ~/.bashrc」コマンドを実行するか、Git Bashを開きなおした後、「alias」コマンドを実行してみてください。
以下のように、先ほど設定したコマンド一覧が表示されたら、設定完了です。
$ alias
alias fetch='git fetch -p'
alias glog='git log --oneline --graph'
登録したコマンドが実行できることを確認してください。
おすすめalias設定
おすすめのalias設定を紹介いたします。 コマンドの内容はコメントとして記載しています。
以下はよく使うコマンドで、少し長いコマンドです。
# フェッチ
alias fetch='git fetch -p'
# コミット上書き
alias amend='git commit --amend'
# コミットログ確認
alias glog='git log --oneline --graph'
以下ではプロジェクト名を入力すると、そのプロジェクトの作業ディレクトリに移動できます。 いくつもプロジェクトを行き来する方には、とてもおすすめです。
# プロジェクトAに移動
alias projectA='cd /c/Projects/frontend/projectA'
# プロジェクトBに移動
alias projectB='cd /c/Projects/projectX/frontend/projectB'
関数として登録でき、とても便利です!
# ブランチ名の変更
function rename_branch() {
git branch -m "$1" "$2"
}
「rename_branch old_branch new_branch」と入力すると、$1部分に「old_branch」、$2部分に「new_branch」が入り、以下のコマンドが実行されることになります。
git branch -m old_branch new_branch
他にも修正したファイルの一覧のパスを確認したいけど、--statだけだとパスが見切れる時があるので、以下のようにフルで表示させるコマンドの登録もおすすめです。
# 指定したコミットとの差分ファイルパスをフルで表示
function stat_width() {
git diff "$1" --stat-width=1000
}
ブランチ作成コマンドを登録しています。
# ブランチを作成し、そのブランチにチェックアウト
function create() {
git switch -c "$1"
}
<注意事項>
pushやmerge,rebaseなどの、操作に注意が必要なコマンドは登録しないのがおすすめです。また既存のaliasと同じaliasを登録しないように注意しましょう。
同じものを登録すると、後で登録された方が優先され、意図していないコマンドが実行される可能性があります。
さいごに
aliasを利用することで、日々の作業を効率化できます。 特に頻繁に使用するコマンドを短縮することで、時間の節約とミスの防止につながりますので、ここまで読んでくださった皆さんもぜひ一度お試しください!

