SKYSEA Client Viewを提供するにあたり、圧縮技術もいろいろなところで利用されています。 わかりやすいところでは、利用ユーザー様向けのサイト上に公開しているインストールのためのISOファイルや、 原則としてアップデート時のファイル等はZIP形式で圧縮したものを公開しています。 圧縮して配信すると、解凍という作業とそのための時間が必要になりますが、 ダウンロードに時間がかかる環境の場合は、ダウンロードが速く終わります。 ダウンロードと解凍の両方を考えると、トータルでは利用までの時間を短くすることができます。
データ圧縮の欠点としては、リソースを余計に消費することが挙げられます。 圧縮形式からデータを伸長するには、データ伸長のためのプログラムを実行するためのメモリとCPU、 そのための実行時間、ファイルを圧縮する場合は圧縮データを保管するためのディスク容量が伸長後のデータを格納する容量とは別に必要となります。 仮に圧縮率が2倍の場合、一時的とはいえ、1.5倍ディスクを消費することになるわけです。 しかしながら、コンピューターの性能向上により、これらのデメリットはだんだんと薄れつつあります。
ソフトウェア配布機能は、機能が搭載された当初からファイル圧縮を利用していました。 ソフトウェア配布機能では、配布対象としてフォルダを指定し、サーバーに登録することができました。 サーバーに登録する際、管理コンソール上でフォルダ内のファイルが圧縮され、サーバーに転送されます。 こうすることでサーバーのディスク使用量を削減することができます。 配信時は、圧縮状態のまま同じ大きさのブロックに分割し、端末に配布します。 端末は圧縮状態のままデータを受け取り、端末上でデータの解凍を行い、配布されたプログラムを実行するのです。
SKYSEA Client Viewではログを圧縮して保管することで、 データサーバーと呼ばれるログを蓄積するためのサーバーの使用ディスク容量を削減しています。 データがアップロードされるタイミングでは非圧縮で順次追記されていきますが、 日が変わると圧縮処理をサーバーで実行し、非圧縮ファイルは自動的に圧縮することで、ディスク容量を節約しています。 ログの検索の際は、下図のように、サーバー上で伸長し、管理コンソールへ情報を渡しています。 そのため、利用者はログが圧縮されていることを意識する必要はありません。
本機能を搭載したとき、いろいろなお客様からログの検索が遅くなるのではないか、というご質問を受けました。 しかしながら、実際にはディスク圧縮を搭載した後の方が、検索が速くなったというご意見のほうが多かったです。 そして、これは予測通りの結果でした。 というのは、いくらデータサーバーに搭載されているディスクが市場で高速なものとはいっても、 サーバー内のCPUとメモリのやり取りに比べれば、相当遅いのです。 そのため、、ディスクからデータを取り出し、データを伸長する処理が入ったとしても、ディスクにもともと伸長されているデータを格納しておき取り出すことに比べれば、高速なのです。 特に、あまり高速ではないディスクを利用しているユーザー様では効果は劇的でした。
今後もデータ圧縮は、SKYSEA Client Viewの機能の中で活躍し続けることでしょう。