MDMの仕組みを紐解く(Apple) シリーズの第5弾です。 Appleデバイスを制御する 【構成プロファイル】 についてご紹介いたします。
過去の記事はこちら
- MDMの仕組みを紐解く(Apple) ~①MDMの概要紹介~
 - MDMの仕組みを紐解く(Apple) ~②モバイル端末を操るMDMコマンド~
 - MDMの仕組みを紐解く(Apple) ~③監視モードについて~
 - MDMの仕組みを紐解く(Apple) ~④Apple Business Manager/Apple School Managerについて~
 
これまでの「MDMの仕組みを紐解く(Apple)」シリーズでは、MDMを管理する仕組みについて説明してきました。
今回は、Appleデバイスを制御するうえで欠かせない 構成プロファイル についてご紹介します。
構成プロファイルは、Appleデバイスの設定や制限を一元管理するための重要なツールです。
これを使用することで、より効果的にAppleデバイスを管理・制御することが可能になります。
それでは、構成プロファイルの詳細について見ていきましょう。
概要
構成プロファイルは、Appleデバイスの設定やポリシーを一元管理するためのXMLファイルです。
このプロファイルをAppleデバイスにインストールすることで、ネットワーク設定、セキュリティポリシー、アプリケーションの設定などを自動的に適用することができます。
XMLファイルは、MDM製品や、Mac専用アプリであるApple Configuratorを使用して作成することができます。
また、構成プロファイルを使用することで、複数のデバイスに対して一貫した設定を適用することができます。
これにより、管理者は手動で各デバイスを設定する手間を省くことができ、効率的なAppleデバイスの管理が実現します。
左:「Apple Configurator」での作成画面
右:構成プロファイルをインストールした時のAppleデバイスの画面
活用例
セキュリティの強化
構成プロファイルを使用することで、パスコードポリシー、暗号化設定、VPN設定などのセキュリティ設定を強制することができます。
これにより、企業や教育機関のデバイスがセキュアな状態で運用されることを保証します。
ネットワーク設定の簡素化
Wi-Fi設定やVPN設定を構成プロファイルに含めることで、ユーザーが手動で設定を行う必要がなくなります。
これにより、ネットワークへの接続がスムーズに行えるようになります。
端末の制限
構成プロファイルを使用して、デバイスの機能やアプリケーションの使用を制限することができます。
例えば、カメラの使用を禁止したり、特定のウェブサイトへのアクセスを制限したりすることができます。
設定項目(一部)
構成プロファイルには、さまざまな設定項目が含まれており、これらを適用することでデバイスの管理とセキュリティを強化することができます。
以下に、主要な設定項目を紹介します。
| 設定項目 | 説明 | 
|---|---|
| 制限 | 管理者がAppleデバイスの特定のアプリ、サービス、機能をユーザが利用できないようにすることができます。 | 
| Wi-Fi | AppleデバイスのWi-Fi設定を構成できます。管理者がSSIDやパスワードなどを設定しておくことで、ユーザーが設定することなくWi-Fiに接続することができます。 | 
| パスコード | パスワードの文字種や長さなど、Appleデバイスへのパスワードポリシーを指定することができます。 | 
| Web コンテンツフィルタ  | 
Webサイトへのアクセスを禁止したり、特定のWebサイトのみのアクセスを許可したりすることができます。 | 
| ...etc. | このほかにも様々な機能があります。 | 
- Appleデバイスを監視モードに設定しないと使用できない項目があります。 監視モードについては過去の記事「MDMの仕組みを紐解く(Apple) ~③監視モードについて~」をご参照ください。
 
適用方法
構成プロファイルをAppleデバイスへ適用するには、以下の方法があります。
MDMサーバーを経由する
MDMサーバーを使用して端末へ一斉に適用する方法です。
- MDMサーバーを使用した端末の管理については過去の記事「MDMの仕組みを紐解く(Apple) ~①MDMの概要紹介~」をご参照ください。
 
管理者が作成した構成プロファイルをMDMサーバーを使用して一括で配布します。
MDMサーバーに登録されている複数のAppleデバイスに対して一元的に管理が可能です。
手動インストール
メールやウェブサイト経由で配布し、ユーザーが手動でインストールします。
一台ずつAppleデバイスを操作してインストールする必要があります。
Appleデバイスの数が多くなるほど手間がかかるため、多くの端末に適用する場合には非常に大変です。
最後に
「MDMの仕組みを紐解く(Apple)」シリーズの第5弾では、構成プロファイルについて紹介させていただきました。
Appleデバイスを管理する上で、構成プロファイルが欠かせないことがご理解いただけたかと思います。
「SKYSEA Client View」でも構成プロファイルを一括でAppleデバイスに適用することが可能です。
また、部署ごとに設定を分けるなどの柔軟な対応も可能です。
さらに、設定項目によってはAppleの画面と同等の画面を用意しており直観的に操作することが可能です。

MDM製品をご検討の際には、ぜひ 「SKYSEA Client View」 をよろしくお願いいたします。

