MDMの仕組みを紐解く(Apple)シリーズ第四弾となります! 今回は 【Apple Business Manager/Apple School Manager】 について紹介させていただきます。
過去バージョンはこちらから
- MDMの仕組みを紐解く(Apple) ~①MDMの概要紹介~
- MDMの仕組みを紐解く(Apple) ~②モバイル端末を操るMDMコマンド~
- MDMの仕組みを紐解く(Apple) ~③監視モードについて~
Appleは企業や学校といった組織内のAppleデバイス管理を支援する機能を持つ
- Apple Business Manager(以下ABM)
- Apple School Manager(以下ASM) というウェブベースのポータルサイトを提供しています。
MDM製品でAppleデバイスを管理する上でABM/ASMは、ほぼ ”必須” ともいえる重要な機能を提供しています。
利用方法について
法人/教育機関が利用申請することができ ”無料” で利用可能です。
申請の際には組織情報の入力が必要となります。
Appleの認可が通るとABM/ASMを使用できるようになります。
引用元 : Apple Business Manager
ABM/ASMで提供している主要機能について
ABM/ASMは基本的にMDM製品と連携することを前提として機能が提供されています。
代表的な3つの機能(①デバイスの管理 / ②アプリやブックの管理 / ③ユーザーの管理)を紹介いたします。
①デバイスの管理
組織で購入したiPhone, iPad, Mac, Apple TVなどのApple社の製品を一元管理することができます。
ABM/ASMへの登録には以下の手順が必要です。
- 販売店やApple Storeで購入時に組織に紐づける。
- Apple Configuratorというアプリを使用して組織に紐づける。
"Automated Device Enrollment(ADE)"(Device Enrollment Program(DEP))を利用することで "ゼロタッチ登録" が可能となります。(ADEを使用するには、ADEに対応したMDM製品が必要になります。)
ゼロタッチ登録を使用することで、法人/教育機関で管理しているデバイスを自動的にMDMの管理下におくことができます。
デバイスの初期設定をスキップする設定によりデバイス管理者のキッティング作業の工数削減や、デバイスを監視モードに設定して機能制限を行うなど、様々なことが可能になります。
②アプリやブックの管理
”Volume Purchase Program(VPP)" を使用してアプリやブックを管理(購入や購入したコンテンツの管理)することができます。
ABM/ASMで組織で利用するアプリやブックのライセンスを一括購入し、MDM製品で一括配布することにより、端末ごとにアプリを購入/インストールするというキッティング作業の手間を省略することができます。
また、VPPを使用することにより端末ごとのApple Accountを用意しなくてもアプリのインストールやアップデートが可能になります。
③ユーザーの管理
ABM/ASMでは ”管理対象Apple Account” というものを作成や管理することができます。
参考 : 管理対象Apple Accountについて - Apple サポート (日本)
管理対象Apple Accountは普通のApple Accountとは異なり、いくつかの機能に制限がありますが、通常のApple Accountのように使用できます。
例えば、管理対象Apple Accountでは各種ストア(App Store、iTunes Store、Apple Books)の使用に制限があります。
管理対象Apple Accountにおける、その他の制限については以下をご参考ください。
参考 : 管理対象Apple Accountでのサービスへのアクセス - Apple サポート (日本)
Federated Authenticationを使用することでABM/ASMを以下にリンクすることができます。
- Google Workspace
- Microsoft Entra ID
- 利用しているIDプロバイダ(IdP)
リンクすると、管理対象Apple Accountが自動的に作成され、iPhone, iPad, MacなどのApple製品のデバイスにサインインできるようになります。
SKYSEA Client ViewのMDM機能はABM/ASMと連携しています!!
SKYSEA Client ViewではABM/ASMと連携して様々な機能を提供しています。
- iPhone, iPad, Apple TVのゼロタッチ登録やADEプロファイルの設定
- VPPで購入したアプリやブックのライセンス管理
- VPPを使用したアプリ配布
etc...
MDM製品をご検討の際には、ぜひ 「SKYSEA Client View」 をよろしくお願いいたします!