ソフトウェア開発において、見積もりは非常に重要な役割を持っています。
この見積もりには、様々な手法がありますので、いくつか紹介していきます。
①類推見積もり
過去のソフトウェア開発の実績を基に見積もる方法であり、プロジェクトの初期段階で使用されることが多いです。
見積もり方法としては、以下の2つがあります。
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過去の類似プロジェクトの実績を基に見積もりを行う方法
類似プロジェクトにおいては、開発期間・生産性・品質など、既に実績値が存在するため、初期段階の見積もりでも、ある程度の精度があります。 -
専門家の知見・経験を基に見積もりを行う方法
専門家の経験と勘によりますので、感覚値に左右されて、見積もりにブレが発生します。
②標準タスク法
ソフトウェア開発作業を標準的なタスクや工程に細かく分類して見積もる方法です。
ソフトウェアの要求や仕様が明確になっている状況であれば、精度高く見積もることは可能ですが、そうでない場合は精度の高い見積もりを行うことは困難です。
また、見積もりには時間がかかります。
③開発ステップ数(SLOC)による見積もり
開発ステップ数から、過去のデータ(開発工数・費用)を基に見積もる方法です。
以下の計算式によって、求めることができます。
総開発工数 = 開発ステップ数(SLOC)/過去プロジェクトの生産ステップ数(1人月あたり)
上記の計算式に管理工数や教育工数などを含めて、総開発工数を算出します。
まとめ
ソフトウェア開発における見積もりは、プロジェクトの成功に直結する重要な要素です。
適切な見積もり手法を選択し、精度の高い見積もりを行うことにより、プロジェクトのリスクを低減し、効率的な開発を実現することができます。
各手法の特性を理解し、プロジェクトの状況に応じて、最適な方法を選ぶことが重要です。