ソフトウェアテスト業務において不具合の内容を分析し、 品質の推移を把握するための手法の一つに「トレンド分析」があります。 トレンド分析についてのご紹介になります。
トレンド分析とは
不具合の発生状況を時系列で分析し、品質の向上や劣化の傾向を把握するために用います。
トレンド分析の目的
①品質の推移を把握
不具合の発生件数や修正件数の推移を可視化し、ソフトウェアの品質の向上や劣化を確認します。
②問題の早期発見と対策
不具合の増加傾向を早期に発見し、適切な対策を講じることで、品質改善を目指します。
③対策効果の確認
品質改善対策の効果を確認し、今後の改善活動へフィードバックします。
トレンド分析の手法
①データ収集
不具合の発生機能、発生/修正件数、不具合ランク、再現性、再現手順などのデータを収集します。
データは、日次、月次、リリースソフト等の単位で収集します。
②データの可視化
折れ線グラフや棒グラフを用いて、時系列でデータを可視化し、
不具合の発生/修正件数、不具合ランクの推移等を視覚的に把握します。
③傾向の分析
不具合発生機能、不具合件数、不具合ランク、再現性等のデータの変動パターンを分析し、
増加や減少傾向を把握します。
④原因の特定
傾向の変化が発生した時期の(特定の機能や特定操作に不具合が集中している等)
プロジェクト状況を把握します。
⑤対策
品質改善に向けたテスト計画の立案およびテストを実施します。
最後に
不具合の発生状況等を時系列で分析することで、品質の推移を把握し、 問題の早期発見や、品質改善に向けての的確な対策を講じることができます。 定期的な分析と多角的な視点での分析を行い、品質向上を目指していきたいと思います。