Windowsには標準でPCに搭載されているバッテリーのレポートを生成するコマンドがあります(Windows 8以降にあるコマンドで、今回はWindows 10、Windows 11にて動作確認)。
バッテリーレポートの生成手順と劣化具合を確認する方法を説明します。
バッテリーのレポートの生成手順
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コマンドプロンプトを開き、 cd desktop を実行します。
ログオンしているユーザーで実行してください。Microsoft Windows [Version 10.0.26100.1742]
(c) Microsoft Corporation. All rights reserved.
C:\Users\sky-tech_User>cd desktop
C:\Users\sky-tech_User\Desktop>
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そのまま、コマンドプロンプトで powercfg.exe /batteryreport を実行します。
C:\Users\sky-tech_User\Desktop>powercfg.exe /batteryreport
バッテリ寿命レポートがファイル パス C:\Users\sky-tech_User\Desktop\battery-report.html に保存されました。
C:\Users\sky-tech_User\Desktop>レポートはカレントフォルダに生成されるので、最初にCDコマンドでデスクトップをカレントにしています。
もし、コマンドプロンプトを開いたときにプロファイルのパスがカレントフォルダになっていない場合は、レポートを生成したい場所をカレントフォルダにしてください。
また、Microsoft Learnにコマンドのオプションで出力先を指定する方法も記載されています。
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生成された battery-report.html を開きます。
レポートがブラウザで表示されます。
バッテリーの劣化具合を確認
Installed batteriesという項目に現在のバッテリーの情報が表示されます。
それぞれ以下の情報を表しています。
※一部の情報はダミーデータに差し替えています。
NAME | バッテリーの名前 |
MANUFACTURER | バッテリーの製造元 |
SERIAL NUMBER | バッテリーのシリアル番号 |
CHEMISTRY | バッテリーの化学組成(「LiON」は リチウムイオン) |
DESIGN CAPACITY | バッテリーの設計容量、新品の状態であるべき容量 |
FULL CHARGE CAPACITY | バッテリーが現在フル充電されたときの容量 |
CYCLE COUNT | バッテリーの充放電サイクル数 |
ここで表示される DESIGN CAPACITY と FULL CHARGE CAPACITY から劣化具合を確認できます。
確認方法は、
FULL CHARGE CAPACITY ÷ DESIGN CAPACITY
という計算式になり、例では
52,591 ÷ 53,130 = 0.9898
つまり劣化具合としては 99% になります。
これは、比較的新しいパソコンでの確認結果です。
もう少し使い込んだパソコンで確認すると、
48,917 ÷ 50,256 = 0.9733... 97% でした。
バッテリーのレポートで生成される情報
レポートには、上記で説明したInstalled batteriesをはじめ、様々な情報が表示されています。
参考にしていただけましたらと思います。
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Installed batteries
現在接続されているバッテリーに関する情報(設計容量、フル充電容量、サイクル数など)が表示されます。 -
Recent usage
最近のバッテリー使用状況(バッテリーの充放電の履歴や、バッテリーで動作していた時間とAC電源で動作していた時間など)が表示されます。 -
Battery usage
バッテリー使用状況の詳細(バッテリーの消費電力や充電状態の変化を時間ごとに記録)が表示されます。 -
Usage history
バッテリーの使用履歴(過去のバッテリー使用状況や充電状態の変化の記録)が表示されます。 -
Battery capacity history
バッテリー容量の履歴(バッテリーの設計容量とフル充電容量の変化を時間ごとに記録)が表示されます。 -
Battery life estimates
バッテリー寿命の推定値が表示されます。
バッテリーの現在の状態に基づいて、バッテリーがどれだけの時間持続するかの推定値が算出されます。