
プロンプトとは何? 定義や種類、生成AIでの使い方、文例を解説

AI技術の発達に伴い、ビジネスにもAIを取り入れようとする動きが近年加速しています。なかでも特に注目されているのが、ChatGPTをはじめとする生成AIの活用であり、業務の効率化や生産性の向上に大きな期待が寄せられています。その生成AIの効果を最大限生かすために必要になるのが、生成AIに指示を出すための質問や命令文である「プロンプト」です。今回はプロンプトの定義や種類、生成AIでの使い方などを、具体例や文例を交えながら詳しくご紹介します。
プロンプトとは何か
プロンプトとは、「促す・指示する」という意味の英単語である「prompt」からきた言葉であり、生成AIの領域においては「AIに正しく指示を出すための質問や命令文のこと」を指します。ChatGPTをはじめ、生成AIをビジネスに取り入れる動きが加速している現代において、その効果を最大限生かすにはプロンプトに関する理解を深めることが非常に重要です。
またプロンプトには、上記のような場面で使われる「AIプロンプト」のほか、文字列やコマンドを利用してWindowsの操作を行う「コマンドプロンプト」がありますが、本記事ではAIプロンプトについてご紹介します。
プロンプトの種類について
プロンプトにはいくつかの種類があります。ここでは、プロンプトの代表的な種類である「命令」「補完」「実演」について簡単に解説します。
①命令
大半のプロンプトは「命令」に該当します。そのため、いかにうまく命令のプロンプトを活用できるかが、生成AIを利用する上で重要なポイントといえます。使用例としては、「~について教えてください」「~を要約してください」「~を翻訳してください」などが挙げられます。
②補完
「補完」のプロンプトは、途中までテキストを入力し、その続きを生成AIによって補完してもらうプロンプトです。例えば、「織田」と入力すると「織田といえば、歴史的に有名な日本の氏族、織田氏を指すことが多いです。特に、織田信長は~」などの回答を得ることができます。
③実演
「実演」のプロンプトでは、最初に実例を提示することで、AIがその実例をもとに推測を行います。一例として「うれしい=プラス、悲しい=マイナス、楽しい=プラス、つまらない=」と入力すると、「マイナス」という回答が返ってきます。
プロンプトの重要性とは
プロンプトは、生成AIに指示を与えるという重要な役割を担っており、生成AIを活用する上で必要不可欠なものです。加えて、生成AIが出力する回答の質は、プロンプトの質や構成によって大きく左右されます。生成AIを活用してはいるものの、プロンプトの質が低く、期待通りの回答を得られていないケースも少なくありません。そのため、生成AIの効果を最大限に引き出すには、プロンプトの質を高め、最適化することが非常に重要です。
また、近年ではその重要性がより一層クローズアップされ、「プロンプトエンジニアリング」と呼ばれるAIに対して適切な指示を与えるための技術や学問分野も誕生しました。プロンプトエンジニアリングは、AIの中でも特に自然言語処理を担うAIを研究対象としています。単なる指示や質問ではなく、適切なプロンプトを設計し、期待通りの回答や文章生成を実現することがプロンプトエンジニアリングの目的です。
適切なプロンプトを作成するポイント
それでは、実際に生成AIから期待する回答を得られるようなプロンプトを作成するにはどうすればよいのでしょうか。ここでは、適切なプロンプトを作成するための5つのポイントをご紹介します。
具体的かつ明確な指示を行う
的確な回答を得るには、生成AIによる推測を極力減らす必要があります。そのため、曖昧で抽象的な表現は使用せず、具体的かつ明確な指示を行うことが重要です。例えば、ハンバーグの作り方を質問する際、「ハンバーグのレシピを教えてください。」よりも「4人分のハンバーグを作りたいです。作る手順・おいしく作るポイント・必要な材料とその分量をそれぞれ教えてください。」とした方が、より的確な回答を得られます。
また、複雑な指示をする場合は、複数回に分割して指示を出すなどの工夫を行うことで、より期待に沿った回答を得られる可能性が高まります。
参考情報を含める
どのような内容を回答に含めてほしいかを示した参考情報をプロンプトに記載することで、自分が求める回答を得やすくなります。例えば、企業やサービスの紹介文を考えてもらいたい場合、「作成する目的」「特長や強み」「ターゲットとなる顧客層」などの参考情報を含めることで、しっかりと伝えたい内容を盛り込んだ紹介文の出力が可能です。
また、ある企業の説明を求める場合などでも、「企業の設立年・所在地・代表者の名前・主要なサービスを含めて説明してください」という具合に、回答に含めてほしい内容を入力することで、求めている情報を含んだ回答を得ることができます。
出力条件・出力形式・表現方法を指定する
希望に沿った回答を得るには、「文字数は400字程度で」や「小学生でもわかるように」など、出力条件を指定することが有効です。加えて、「箇条書きで」や「表形式で」といった出力形式、「ですます調で」や「インタビュー風に」などの表現方法も併せて指定すると、より回答の質が向上します。
また、プロンプトには「何をしないべきか」よりも「何をするべきか」を記載した方が、回答の精度は高くなります。例えば、「専門用語を使用せずに」ではなく「初心者でも理解できるように」とすることで、よりわかりやすい回答を得ることが可能です。
役割を与える
生成AIに役割を与えることも、適切なプロンプトを作成するポイントの1つです。役割を与えられることで、生成AIは質問や指示の背景を理解し、より意に沿った回答を出力してくれます。
具体例としては、「あなたはプロの翻訳家です。以下の英文を日本語に翻訳してください。」や「あなたは一流の料理研究家です。シチューのおいしい作り方を教えてください。」などのプロンプトが考えられます。また、「マーケター視点で以下の文章を要約してください。」のように、「~の視点で」と立場を定める方法もあります。
回答をブラッシュアップする
1回の指示だけでは、期待に沿う回答を得られない場合も多いです。その場合は「この回答をもう少しビジネス向けの文章にしてください」という具合に、出力された回答内容に対して追加で指示を行い、回答をブラッシュアップしていく方法が有効的といえます。
同じ内容でも少し違うプロンプトを使用することで、まったく異なる結果を得られることもあります。納得のいく回答を得られるまで、地道にプロンプトを修正することが大切です。
プロンプト作成時の注意点・ルール
適正にプロンプトを作成するポイントがある一方で、作成時に注意しなければならない点やルールもあります。ここでは、個人情報や著作権などに関する注意点などをご紹介します。
個人情報・機密情報をプロンプトに含めない
生成AIは、ユーザーが入力した情報を再学習用のデータとして使うことがあります。加えて、出力される情報から個人情報や機密情報が排除されている保証もありません。そのため、プロンプトを作成する際には、個人情報や機密情報を含めないことに細心の注意が必要です。仮にプロンプトにこれら情報が含まれていた場合、第三者への情報漏洩につながる恐れがあります。
また、万が一に備えて、セキュリティ体制が整備された法人向けの生成AIを活用するのも1つの対策です。ほかにも、ChatGPTにはオプトアウト機能と呼ばれる、入力したデータをAIの再学習に利用させない設定があります。このような機能を活用し、事前に情報漏洩への対策を講じることも、生成AIを安全に使用する上では非常に重要です。
著作権を侵害するプロンプトを避ける
著作権を侵害するプロンプトを避けることも、プロンプトを作成する上で気をつけなければならないポイントです。特に生成AIで画像を作成する際に注意する必要があります。
生成AIによって生成されたものに著作権があるかどうかは、やや定義が難しいですが、後々問題にならないためにも事前に対策をしておくのが最善といえます。例えば、プロンプト作成時に以下のようなルールを設けると、著作権を侵害した画像を生成する確率を下げることができます。
・作品タイトルや作家名をプロンプトに含めない ・映画の監督名、タイトル、登場人物、出演俳優の名前などをプロンプトに含めない
また、生成した画像を使用する場合も、「生成した画像を自分の作品として公開しないこと」や「公開する場合はAIによって生成されたものであると表記すること」などに注意が必要です。
プロンプトの良い例・悪い例とは
ここでは、「業務効率化ツールの提案を依頼する場合」と「団体の活動レポートの要約を依頼する場合」の2つの事例を挙げて、プロンプトの良い例と悪い例をご紹介します。
業務効率化ツールの提案を依頼する場合の例
【悪い例:業務効率化ツールを教えてください。】 AIはユーザーの業務や職種など、すべてを理解しているわけではありません。そのため、このプロンプトでは生成AIが正確な提案をする上での情報が不足しています。
【良い例:営業職におけるスケジュール管理業務を効率化するためのツールをいくつか教えてください。また、中小企業でも導入しやすいものに限定して教えてください。】 どの職種でどの業務を効率化したいのかを明確にし、さらに中小企業でも導入しやすいという条件を加えることで、AIはより正確にツールの提案を実施できます。
団体の活動レポートの要約を依頼する場合の例
【悪い例:以下の活動レポートを要約してください。】 このプロンプトでもある程度の要約は実施してくれますが、文字数の超過や重要なポイントの欠損など、期待に沿った要約を得られない場合があります。
【良い例:以下の活動レポートを、出資者向けの内容を盛り込んだ上で、400字程度で要約してください。】 文字数の指定や重視するポイントを明示することで、より希望通りの要約を出力してくれる可能性が高まります。
プロンプトの代表的なテンプレート
自分で一からプロンプトを作成することも重要ですが、業務効率化や生産性向上のためにテンプレートを活用するのも1つの選択肢です。ここでは、さまざまな状況に対応できるプロンプトの代表的なテンプレートを3つご紹介します。
①深津式プロンプト
深津式プロンプトは、AIに対する指示を明確で具体的にすることで、よりユーザーの意図に沿った回答を引き出すことを目的としたプロンプトです。note株式会社のCXOである深津貴之氏によって考案されました。
深津式プロンプトの特徴として、 ・役割の明確化 ・タスクと出力内容の明確化 ・「#(マークアップ言語)」を用いて本文以外を明示 ・制約条件を設定し、出力結果をコントロール などがあります。
以下は、深津式プロンプトのテンプレートとその活用例です。
【深津式プロンプトのテンプレート】 |
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#命令書: あなたは、(ここに役割を入力)です。 以下の制約条件と入力文を基に、 最高の結果を出力してください。 #制約条件: ・文字数は(具体的な文字数を入力) ・(その他条件を入力) #入力文: (記事の場合は該当の見出し、要約の場合は元の文章など、出力内容を明確するために必要なものを入力) #出力文: |
【深津式プロンプトの活用例】 |
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#命令書: あなたは、優秀なコンテンツライターです。 以下の制約条件と入力文を基に、SEO対策に適した最高の本文を出力してください。 #制約条件: ・文字数は500文字程度 ・読むべき箇所を太字で装飾 ・具体例を3つ挙げる #入力文: ## :プロンプトの概要 #出力文: |
また、深津式プロンプトの応用版(深津式プロンプト2)として、逆質問を加えるパターンもあります。逆質問の例としては、「出力内容をさらに最適化するために、追加の情報が必要な場合は質問をしてください」などが挙げられます。これにより、より正確で目的に沿った回答を引き出すことが可能です。
②ReActプロンプト
ReActプロンプトとは、「Reasoning(推論)」と「Acting(行動)」を組み合わせることで、AIがより的確にタスクの解決へ向けた計画を立てられるようにするプロンプトです。AIからの回答を踏まえてさらに深掘りした質問を投げかけるなど、推論と行動を交互に繰り返すことで、より精度の高い計画を出力することが可能になります。
また、ReActプロンプトでは、まるで人間の思考と同じように、Wikipediaなどの外部環境から追加情報を「Observation(観察)」として収集し、「推論」に組み込むことにも対応しています。
以下のように、「Thought(思考)」「Action(行動)」「Observation(観察)」の3段階に分かれたテンプレートを使用します。
【ReActプロンプトのテンプレート】 |
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文章(質問または指示) Thought: Action: Observation: |
【ReActプロンプトの活用例】 |
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プログラミングを勉強する重要性を伝えるためにはどうすればよいか教えてください。 Thought: Action: Observation: |
また、具体的な手順を知りたい場合は、「Actionはステップごとに提示してください」など、条件を指定するのが効果的です。
③ゴールシークプロンプト
ゴールシークプロンプトとは、ユーザーが達成したい目的(ゴール)に向けて、生成AI自身が必要なプロンプトを考えてくれるテンプレートです。生成AIで作成したいものがあるものの、具体的にどのような指示を出せばよいのか悩む場合などに適しています。
生成AIから期待した回答を得られない原因の多くは、指示が曖昧であることです。このゴールシークプロンプトを活用すれば、最初は曖昧な指示であったとしても、AIと対話を繰り返すことで具体的で明確な指示へ改善できます。
以下がゴールシークプロンプトのテンプレートです。
【ゴールシークプロンプトのテンプレート】 |
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あなたは優秀なプロンプトエンジニアです。 あなたの目標は、私のニーズに合わせて、最高のプロンプトを一緒に考えることです。 また、そのプロンプトはChatGPTで使用されます。 以下のプロセスに従ってください。 1. 最初に、何についてのプロンプトであるかを私に確認してください。 私が質問の答えを提供するので、次のステップを経て、継続的な反復を通じて改善してください。 2. 私の入力に対して、3つのセクションを生成してください。 ① 改訂されたプロンプト(書き直したプロンプトを提示。明確、簡潔で、簡単にあなたが理解できるものにしてください) ② 提案(プロンプトを改善するために、プロンプトに含めるべき詳細を提案してください) ③ 質問(プロンプトを改善するために追加で必要な情報を私に質問してください) 3. この反復プロセスでは、私があなたに追加情報を提供し、あなたは「① 改訂されたプロンプト」のプロンプトを更新し続けます。 私が「完了」というまで継続してください。 |
上記のプロンプトを入力することで、生成AIから質問が返ってきます。その質問に回答する形で、目的に沿ったプロンプトを完成させるのがゴールシークプロンプトの活用方法です。
プロンプトの文例集10選
最後に、実際のビジネスや業務に役立つプロンプトの文例集をご紹介します。生成AIを活用して業務の効率化を考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
【プロンプト文例1】ビジネスメールのあいさつ文作成
プロンプト例 |
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以下の状況に合わせて、ビジネスメールのあいさつ文を作成してください。 【あいさつ文に含めたい内容】 AIを活用した新サービスの提供を開始 【メールを送付する背景や前提】 ・中小企業向けの新サービス ・新サービスに興味を持ってもらい、商談につなげたい 【あいさつ文の条件】 ・読者に話しかけるような親しみやすい文章 ・書き始めは季節にまつわる話題 ・最後は【あいさつ文に含めたい内容】の訴求に自然とつながるような形 ・400文字程度 |
【ChatGPTの回答例】 |
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件名: 新サービスのご案内とご提案 〇〇様 こんにちは。桜の花が咲き誇り、春の訪れを感じる季節となりましたが、いかがお過ごしでしょうか。 さて、このたび、私どもでは中小企業様向けにAIを活用した新しいサービスの提供を開始いたしました。日々の業務効率化や売上向上をサポートするこのサービスは、特に限られたリソースでの運営が求められる中小企業様にとって、大きな助けとなることを確信しています。 従来の方法では難しかった業務の最適化やデータ分析をAI技術で実現し、手間を減らし、より戦略的な事業運営を支援いたします。ぜひ、〇〇様の企業にもお役立ていただけると考えています。 もし興味をお持ちいただけましたら、ぜひ一度お話しさせていただければと思います。お時間をいただける際にご連絡いただければ幸いです。 今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。 敬具 [あなたの名前] [会社名] [連絡先] |
【プロンプト文例2】広告に活用するキャッチコピー作成
プロンプト例 |
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#命令書 あなたは優秀なデジタルマーケティング担当者です。 中小企業の管理職をターゲットに、業務系システムを導入してDXの推進を図る広告のキャッチコピーを10個考えてください。 #目的 DXによる効率的な働き方を提案するため 業務系システムの導入ハードルを下げたい #情報 ターゲット:中小企業の管理職 システムの特徴:顧客情報、販売情報、在庫情報の一元管理が可能 #ルール 30文字以内 #出力 ブレット形式 |
【ChatGPTの回答例】 |
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1. 業務をもっと効率化!一元管理でDXを実現 2.顧客、販売、在庫情報を一括管理で業務改革 3.DXで業務を変革!効率的な働き方を実現 4.情報を集約して、業務効率化をもっと身近に 5.ひとつのシステムで業務を簡単に管理 6.効率化が進む!業務情報を一元化しよう 7.管理業務を簡単化!DXで生産性アップ 8.顧客情報を在庫情報統一で管理でスムーズに 9.中小企業のDX推進、業務効率化の第一歩 10.業務改革を手軽に!一元管理で効率化を実現 |
【プロンプト文例3】効率的な会議の進め方の提案
プロンプト例 |
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「次月の予算」についての会議を行いたいです。 会議を効率的に行うために、適切な順番の頭出しを教えてください。 また、会議の時間は1時間程度を予定しています。 |
【ChatGPTの回答例】 |
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次月の予算に関する会議を効率的に進めるためには、以下のような順序で進行することをお勧めします。時間が限られているので、各項目の進行時間に注意を払いながら進めると良いでしょう。 会議の進行順番(1時間を想定) 1. オープニング(5分) ・会議の目的とアジェンダを簡単に確認 ・参加者の確認や状況共有 2. 前月の予算実績確認(10分) ・前月の予算と実績を比較し、差異分析(差異が発生した場合の理由などを確認) ・成果や課題点を共有し、今後の改善点を洗い出し 3. 次月の予算案の提案(20分) ・次月の予算案を各部門または担当者から提案(事前に資料を配布しておくとスムーズ) ・各提案に対する意見交換・質疑応答 ・調整が必要な項目があれば、この段階で議論 4. 予算案の調整と合意(15分) ・各部門からの意見を踏まえ、予算案を調整 ・ 必要に応じて再提出を行い、最終的な合意を得る 5. 次月の予算の実行に向けたアクションプラン(5分) ・実行に向けた具体的なアクションアイテムの確認(誰が何をいつまでに行うか) ・実行後の進捗確認方法、フォローアップの方法を共有 6. まとめ・閉会(5分) ・参加者からの質問や意見を受け付け、疑問点を解消 ・会議のまとめと今後の進行方法を確認 時間配分(合計60分)• オープニング: 5分 ・ 前月の予算実績確認: 10分 • 次月の予算案提案: 20分 • 予算案調整: 15分 • アクションプラン確認: 5分 • 質疑応答・閉会: 5分 ポイント • 事前に資料を共有し、会議での議論をスムーズに進められるよう準備しておくことが重要です。また、会議の進行中は時間に注意を払い、特に予算案の調整が長引かないように心がけるといいでしょう。 |
【プロンプト文例4】ユーザーレビューの活用方法の提案
プロンプト例 |
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自社の主力製品である〇〇〇について、効果的にユーザーレビューを収集する方法とその活用方法を、以下の3点を踏まえた上で提案してください。 ・ユーザーレビューを収集する具体的な方法 ・収集したレビューから有用な情報を抽出する分析手法 ・分析結果を製品改良に活用する具体的な方法 各項目について300字程度で説明し、中小企業でも実現可能な具体的な方法を提案してください。 |
【ChatGPTの回答例】 |
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1. ユーザーレビューを収集する具体的な方法 ユーザーレビューの収集方法として、まず最も効果的なのは、自社製品を購入・利用したユーザーに直接フィードバックを求めることです。これは、製品購入後に送る「レビュー依頼メール」や、製品に同梱する「レビューカード」を活用します。レビュー依頼メールには簡単なアンケート形式で感想を求め、特定の評価項目(例:使いやすさ、満足度、改善点)を挙げておくと回答しやすくなります。さらに、SNS(TwitterやInstagram)やレビューサイト(Googleレビュー、楽天レビュー等)を活用することも効果的です。定期的にSNSやウェブサイトをモニタリングし、投稿されたユーザーレビューを抽出し集めましょう。ユーザーインタビューやオンラインフォーカスグループも有効な手段です。 2. 収集したレビューから有用な情報を抽出する分析手法 レビューから有用な情報を抽出するための分析手法として、定性的なフィードバックと定量的なフィードバックを組み合わせたアプローチを採ります。定量的分析では、評価スコア(5段階評価など)を集計し、製品の強みや弱点を数値化します。定性的分析では、テキストマイニング技術を用いて、顧客が言及するキーワードやフレーズを抽出します。例えば、ポジティブなコメントでよく出てくる「簡単」「便利」といったキーワードを抽出し、ネガティブなコメントからは「不満」「改善点」といった要素を特定します。また、エクセルなどでレビューをカテゴリ別に分類し、問題点や要望のトレンドを見つけ出すことも重要です。 3. 分析結果を製品改良に活用する具体的な方法 分析結果を製品改良に活用するためには、レビューから得られた情報を具体的な改善アクションに落とし込むことが重要です。ます、顧客の不満点や要望が多かった部分に焦点を当て、その課題を解決するための優先順位をつけます。例えば、「操作が複雑」「使い勝手が悪い」といったネガティブなフィードバックが多ければ、UI/UXの改善を検討します。ポジティブなレビューが多い点(例:高品質な素材、耐久性)については、その特徴をさらに強調し、マーケティングメッセージや製品説明に反映させます。さらに、顧客の要望に基づいて新しい機能を追加することを検討し、その進捗状況や改善内容をレビューしたユーザーにフィードバックすることで、顧客の信頼感を得られます。 |
【プロンプト文例5】顧客視点でのFAQの作成
プロンプト例 |
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顧客視点でFAQの質問部分を考えてください。 #サービスや製品の概要 サブスクリプション型のクラウドサービス #質問の想定 ・サービス内容に関する質問を3つ ・料金体系に関する質問を2つ ・問い合わせに関する質問を2つ |
【ChatGPTの回答例】 |
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サービス内容に関する質問 1. このクラウドサービスはどのような機能を提供していますか? 2. データはどのように安全に管理されますか? 3. サービスを利用するために特別なソフトウェアやハードウェアは必要ですか? 料金体系に関する質問 1. 料金プランにはどのような種類がありますか? 2. 契約の途中でプランを変更することはできますか? 問い合わせに関する質問 1. サポートに連絡する方法は何ですか? 2. トラブルシューティングやFAQを参照するにはどこからアクセスできますか? |
【プロンプト文例6】求人票の文章作成
プロンプト例 |
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#命令書 あなたは優秀な人事担当者です。会社情報、募集内容に沿って求人票の文章を作成し、出力形式に従って出力してください。 #会社情報 ・IT企業 ・従業員数30名 ・OJTで技術を身に付けられる ・年2回の昇進チャンスがある ・年間売上高は30%以上伸長している #募集内容 ・エンジニア ・正社員 ・月給40万円 #出力形式 ・募集背景 ・募集要項 ・選考方法 |
【ChatGPTの回答例】 |
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募集背景 当社は、急成長を続けるIT企業として、より多くのプロジェクトに対応するため、エンジニアの増員を行います。現在、年間売上高は30%以上の伸びを記録しており、事業拡大に伴い、更なる技術力の強化が求められています。当社では、OJTを通して実務経験を積みながら、成長することができる環境を提供しています。これからの成長を共に支えていただけるエンジニアを募集しています。 募集要項 • 職種:エンジニア • 雇用形態:正社員 • 仕事内容: - システム開発、設計、運用保守業務 - 新規プロジェクトの開発における要件定義、実装、テスト - チームでの協力と成果物のレビュー • 応募資格: - IT業界での実務経験がある方(年数不問) - OJTにて学びながら成長する方 - チームワークを大切にできる方 • 勤務地:本社(勤務地は応相談) • 給与:月給40万円 • 昇給:年2回(昇進チャンスあり) • 福利厚生:社会保険完備、交通費支給、健康診断、社員研修制度 • 勤務時間:9:00~18:00(フレックスタイム制度あり) • 休日・休暇: - 週休2日制(土日) - 祝日 - 年末年始休暇 - 有給休暇 - 慶弔休暇 選考方法 1. 書類選考:履歴書、職務経歴書を基に先行いたします。 2. 面接(1~2回):実務経験や今後のキャリアプランについてお話しいただき、当社の業務内容とマッチするかを判断します。 3. 内定:面接後、1週間以内に結果をご連絡いたします。 ご興味がある方は、ぜひご応募ください! |
【プロンプト文例7】Webコンテンツのペルソナ設計
プロンプト例 |
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【キーワード】 ダイエット 1:上記のキーワードで検索するユーザーの中で、一番多いと思われる「年齢、性別、年収、性格、職種」を教えてください。 2:その層のユーザーが上記のキーワードを検索するに至った背景を、ストーリー性を持たせて説明してください。 3:その検索ユーザーが求めている「顕在ニーズと潜在ニーズ」を、それぞれ3つ教えてください。 4:その顕在ニーズ、潜在ニーズを満たしたうえで、「どのようになると、その検索ユーザーは満足するのか」を考えてください。 |
【ChatGPTの回答例】 |
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1. 「ダイエット」について検索するユーザーの特性 • 年齢: 25歳~45歳 • 性別: 女性 • 年収: 300万円~600万円 • 特性: 健康や外見に対して意識が高く、自己改善に努力するタイプ。しかし、ダイエットに関しては自己流で悩みがちな傾向。 • 職業: 事務職、営業職、サービス業、フリーランスなど、デスクワークや立ち仕事が多い職業の人々。忙しくて時間がないため、効率的なダイエット方法を求める傾向がある。 2. ユーザーが「ダイエット」を検索するに至った背景 ストーリー 彼女は30代半ばのフリーランスデザイナー。最近、仕事が忙しく、家事やプライベートの時間も削って仕事に集中していた。その結果、運動不足や食生活の乱れが続き、気づけば体重が増え、洋服がきつくなり、鏡を見るのが嫌になってきた。外見や健康に対する不安が募り、なんとかしなければと感じていたが、これまでダイエットに挑戦しては途中で挫折していた。そこで、今度こそ効率的に痩せる方法を見つけたいと考え、「ダイエット」について調べ始めた。忙しい日常の中で無理なくできるダイエット方法や食事管理、運動法に興味を持ち、手軽に実践できる方法を探している。 3. 顕在ニーズと潜在ニーズ • 顕在ニーズ 1. 効率的に体重を減らしたい: 忙しくても短時間で結果を出したいという強い願望。 2. 簡単で続けやすいダイエット方法: 忙しい仕事の合間に実施できるダイエット方法を探している。 3. リバウンドしないダイエット: 一時的に痩せても、戻らないようにしたいという思い。 • 潜在ニーズ 1. 自己肯定感を高めたい: ダイエットを成功させることで、外見に自信を持ちたい。 2. 健康を取り戻したい: 体重増加が健康に悪影響を与えることを不安に感じ、体の内側からも改善したいという潜在的な健康への欲求。 3. モチベーションの維持法: ダイエットに失敗した過去があるため、途中で挫折しないためのサポートがほしい。 4. 満足するための条件 • 顕在ニーズを満たす方法 1. 効率的に体重を減らしたい: 短期間で結果が出るダイエット方法を提供し、食事や運動の具体的な計画を立て、簡単に実施できるようにする。 2. 簡単で続けやすいダイエット方法: 時間がない中でも取り入れやすい食事方法や運動法(例えば、15分程度でできるエクササイズやコンビニで買える健康的な食材)を紹介する。 3. リバウンドしないダイエット: ダイエット後の維持方法や、無理なく続けられるライフスタイルの提案をする。 • 潜在ニーズを満たす方法 1. 自己肯定感を高めたい: ダイエット成功後の自身を持てるよう、ビフォー・アフターの実績や成功事例を紹介。 2. 健康を取り戻したい: ダイエットが健康にもプラスの影響を与えることを強調し、ダイエットプランに健康面でのメリット(血糖値の安定、疲れにくくなる、など)を取り組む。 3. モチベーションの維持法: 進捗を確認できるツールやアプリを提供したり、サポートコミュニティを用意し、定期的なチェックインを促す。 このように、ユーザーがダイエットに求めている需要を満たすサービスや方法を提供することで、ユーザーは満足し、最終的に成功を感じることができるでしょう。 |
【プロンプト文例8】文章の校正
プロンプト例 |
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以下の文章を読みやすくなるように推敲してください。 その際、誤字・脱字、語尾の不統一を修正してください。 最後に、変更した箇所を表形式で教えてください。 #文章 私たちの生活やビジネスシーンにAI(人口知能)技術が浸透しています。今後もさらに、これまでにはないスピードで真価していくことが予想されている。AIの進化に合わせて、私たちのITリテラシーを上げることが重要です。 |
【ChatGPTの回答例】 |
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推敲後の文章: 私たちの生活やビジネスシーンにAI(人工知能)技術が浸透しています。今後もさらに、これまでにはないスピードで進化していくと予測されています。AIの進化に合わせて、私たちのITリテラシーを向上させることが重要です。 |
変更箇所:
変更前 | 変更後 | 変更内容 |
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「人口知能」 | 「人工知能」 | 誤字修正(「人口知能」を「人工知能」に変更) |
「真価していく」 | 「進化していく」 | 誤字修正(「真価」を「進化」に変更) |
「予想されている」 | 「予想されています」 | 語尾の統一(敬語を使用して「されている」を「されています」に変更) |
「上げること」 | 「「向上させること」 | より自然な表現に変更 |
【プロンプト文例9】ビジネス英語から日本語への翻訳
プロンプト例 |
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制約文を踏まえて、以下の英文を日本語へ翻訳してください。 #制約文 ・AIに関する専門的な文章です。 ・専門用語を特定して翻訳してください。 ・AIについて理解が浅い人でもわかるように、専門用語には別途解説を加えてください。 #英文 Billed as a less expensive version of its most advanced AI model at the time, GPT-4o debuted last year as a multimodal model capable of creating and understanding text, video, audio and images. |
出典:The Wall Street Journal「OpenAI Claims Breakthrough in Image Creation for ChatGPT」
【ChatGPTの回答例】 |
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日本語訳: 当時最も進んだAIモデルのより安価なバージョンとして登場したGPT-4のは、昨年、テキスト、動画、音声、画像を作成・理解できるマルチモーダルモデルとして登場しました。 専門用語の解説: ・ GPT-4の: GPT-4のは、OpenAIが開発したAIモデルの一つで、テキスト生成に優れた能力を持つ「Generative Pretrained Transformer」の一部です。このバージョンは、より少ないコストで提供されることを意図しており、他の高度なAIモデルと比較して手頃な価格で使用できる点が特徴です。 ・マルチモーダルモデル: マルチモーダルモデルは、複数の種類のデータ(例えば、テキスト、音声、画像、動画)を同時に処理できるAIのモデルのことを指します。これにより、AIはさまざまな形式の情報を理解し、生成する能力を持ちます。 |
【プロンプト文例10】ChatGPTを仕事に活用する方法の提案
プロンプト例 |
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#命令書 あなたは世界一のプロンプトエンジニアです。 下記の【業界・業種】【職種・業務内容】において、ChatGPTを仕事へ活用する方法を教えてください。 また、制約条件を厳格に守り、箇条書きでわかりやすく、出力フォーマットに従って出力してください。 【業界・業種】 IT業界 【職種・業務内容】 システムエンジニア 主にシステムの設計を担当 #制約条件 ・現在のChatGPT内の知識と能力で、正確な答えが出せるもの ・外部のWebサービスやAPIなどは使用しない ・チャットシステムを新たに構築しない ・現在のChatGPTの仕様だけで動作する #出力フォーマット (1) 一般的な活用方法 :5つ (2) 一般的ではないが重要な活用方法 :3つ |
【ChatGPTの回答例】 |
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(1) 一般的な活用方法 1. 案件定義のサポート ChatGPTを使用して、クライアントやチームとの要件定義を効率的に整理・文書化することができます。特に、複雑な要件や仕様をわかりやすくまとめ、確認や修正を行う際に活用できます。 2. システム設計のためのアイデア出し システム設計の初期段階で、ChatGPTに設計のアプローチや構成要素を提案させ、複数のアイデアを比較することで新たな発想を得ることができます。 3. コードの生成とレビュー 特定のプログラム言語での基本的なコード生成や、既存コードの簡単なレビューをChatGPTに任せ、エラーの発見やリファクタリングのアドバイスをもらうことができます。 4. ドキュメント作成の補助 システム設計書、APIドキュメント、ユーザーガイドなどの文書を効率よく作成する際に、ChatGPTが文書の構成や内容を整理し文書の質を高めるためのサポートを行います。 5. トラブルシューティングと問題解決のサポート システム設計時に直面する問題に関して、ChatGPTに技術的な質問を投げかけることで、既知の解決策を迅速に得たり、他の技術者と議論するための材料を提供してもらうことができます。 (2) 一般的ではないが重要な活用方法 1. リスク分析と予測 システム設計において、ChatGPTに過去の事例や一般的なリスクについて質問し、設計上のリスクを予測する手助けを受けることができます。これにより、事前にリスクを軽減するための対策を立てることが可能です。 2. 技術トレンドのキャッチアップ ChatGPTを利用して、最新の技術やトレンド(例えば、クラウドアーキテクチャ、コンテナ化、マイクロサービス)について短時間で学び、システム設計にどのように運用するかを考えることができます。特に時間が限られている場合でも、効率的に情報収集が可能です。 3. ユーザビリティテストとフィードバックのシミュレーション システム設計段階でChatGPTを使って、ユーザー視点からシステムの使いやすさや問題点をシミュレートすることができます。これにより、よりユーザーフレンドリーなシステムを設計するための参考を得ることができます。 |
まとめ
今回はプロンプトについてご紹介しました。プロンプトとは、生成AIに正しく指示を出すための質問や命令文のことであり、その質によって生成AIから得られる回答の質は大きく左右されます。
生成AIをビジネスに取り入れようとする動きが活発になっている今、プロンプトへの理解を深めることは、非常に重要です。今回ご紹介した内容が、生成AIを活用する上で少しでも参考になれば幸いです。