
INFJ(提唱者)にエンジニアは向いているのか? 特徴や問題への向き合い方も解説

職業を選択する際の自己分析手段として、16Personalities診断を参考にする人が増えています。「INFJ(提唱者)」は16Personalitiesの診断結果の1つであり、共感力や洞察力に優れた理想主義者が多いとされるタイプです。この記事では、「INFJと診断されたけど、エンジニアを目指しても大丈夫?」「INFJにはどんな仕事が向いているの?」といった疑問や不安をお持ちの方へ、INFJの仕事上の長所や課題、エンジニアに向いている点、相性のいい仕事仲間の傾向などをご紹介します。
INFJはエンジニアに向いているのか
どのような職業に向いているかを考える上で、自身の長所を把握しておくことは重要です。ここではまず、INFJの長所と仕事に対する姿勢、エンジニアという職業との相性についてご紹介します。
【長所(1)】情熱を持って理想を追求できる
INFJはよく「理想主義者」と称されます。自身の中に明確な理想や信念を持ち、正しくないと感じることの改善や、他人や社会に良い変化をもたらすための行動に労力を割くことを苦としない人が多いとされています。さらに、目的意識や使命感も強く、一度「これを達成したい」と決意したら情熱を持って一生懸命に取り組む傾向があります。
そのため仕事においても、INFJは高い目標に向かって情熱的に進んでいけると考えられます。熱心に仕事に取り組む姿勢を見て、力を貸してくれる人が現れたり、周囲からの信頼を獲得したりすることもあるでしょう。また、こうした長所を生かして働くことで、チームの結束力を高めるきっかけを生み出せる可能性も秘めています。
【長所(2)】クリエーティビティが高い
想像力が豊かでゼロから何かを作り出す力があることも、INFJの長所といわれています。INFJは内省的かつ直感を大切にする性格であることから、深い思考と直感力を持って、既存の枠組みにとらわれない独創的なアイデアを生み出します。
想像力やクリエーティビティは、文学や芸術のようなクリエーティブな仕事はもちろん、そのほかの仕事にも生かせる力です。例えば、未経験の業務でも自身のセンスで物事を考えたり、独自の視点から問題の解決策を導き出したりすることもできます。
このような力が求められる業務では、向き不向きの影響が出やすいため、長所として生かすことができれば大きな強みになります。
【長所(3)】共感力や洞察力がある
INFJは共感力や洞察力に優れているといわれており、物事や周囲の人々の様子をよく観察している傾向があります。他人の感情を大切にしながら物事の判断をするため、周囲に困っている人がいればその気持ちを理解して手助けをしたいと考える人が多いとされています。これは、複数人で協力して仕事を進めていく上で重要な能力といえます。
また洞察力の高さから、周囲の人々に対しても社会に対しても、変化を敏感に察知することができます。こうした力は顧客のニーズを捉えるために役立つほか、周囲のことによく気づけるリーダーとして力を発揮する人もいます。そのため、管理職を目指すことを見据えて就職や転職をするのもお勧めです。
INFJがエンジニアに向いている理由
IT業界では複雑な事象について論理的に思考を重ねることが求められるため、物事について深く思考することが得意なINFJはエンジニアに向いていると考えられます。
エンジニアの仕事は実用的で技術的であるため、創造性や直感を大切にするINFJには向いていないのではないか、と不安に思われる方もいるかもしれません。しかし、創造性や直感力に優れているからこそ、独創的なアイデアで複雑な問題を解決できる可能性もあります。
また、他人の気持ちを理解し、チームとしての成功のために行動できることも、エンジニアとして働く上で役立つ能力といえます。
INFJが仕事上で抱えがちな問題
エンジニアの業務に生かせる長所を持つINFJですが、反対に苦手とする業務にはどのような例があるのでしょうか。高い理想を持ち、感情的になりやすい一面があるINFJは、以下のような課題を抱えてしまうケースが少なくありません。
1.こだわりが強すぎる
INFJはこだわりが強く、自分の中ではっきりと物事に対する価値観が定まっている人が多い傾向があります。そのため、異なる価値観を持つ人と仕事をする際に、相手に苦手意識を持ってしまう恐れがあります。
自身の持つ理想に固執しすぎると、周囲からの理解を得にくくなるという問題もあります。ぶれない軸を持っていることは長所でもありますが、仕事に際しては相手の価値観を認める意識を持つことも大切です。
また人間関係以外においても、「理想とのギャップに悩み、自身を過小評価する」「過剰に責任を背負い込んでしまう」「目的が不明瞭なルールに対してストレスを感じる」など、強いこだわりで自分を苦しめてしまうケースがあります。
2.単純作業の繰り返しが苦手
目的意識が強いINFJは、「目的を知らずに単純作業を繰り返せばいい」というような業務には不向きとされています。
淡々とルーティンワークをこなす業種を、向いていると感じる人もいますが、多くのINFJの人にとっては「モチベーションを保ちにくく、ストレスがたまりやすい」と感じるでしょう。また、定型化された単純作業の繰り返しでは、INFJの強みである創造性や思考力を生かせないことも、合わないと感じる人が多い理由の一つです。
工場のライン作業やデータ処理のほか、事務職なども、「日々の仕事内容に変化がない」「目的がわからないままルールに従って処理をする」といった部分にストレスを感じることがあります。
3.スキル不足による空回り
自覚がない場合もありますが、INFJは自身が抱えている理想や信念を守りたいという意思が強すぎるゆえに、プライドが高い人が多い傾向にあります。
特に自信過剰になりやすい「INFJ-A」タイプであれば、スキルが伴っていないと「理想を語るばかりで仕事ができない人」という印象を与えてしまうかもしれません。また、敏感気質な「INFJ-T」タイプの場合、理解を得られないことや周囲からの批判に強いストレスを感じてしまう恐れもあります。
INFJは感情が先行しやすいタイプでもあるため、気持ちが先走って非現実的な提案や行動をしていないか振り返ることや、自身に足りないスキルときちんと向き合うことが重要です。
INFJと相性のいいタイプ
長く続けられる仕事や自身の力を発揮しやすい職場を探したいと考えるとき、「共に働く人々との相性が気になる」という方も多いと思います。以下のようなタイプの人と仕事をすると、INFJは成果を出しやすいと考えられます。
論理的に仕事を進められる人
感情的で直感的に物事を捉えられる点は、INFJの長所にも短所にもなり得ます。仕事においては、自身とは逆に現実的に物事を考え、論理的に仕事を進められる人と協力することで、互いの強みを生かしたバランスのいい仕事を実現できます。
価値観が異なる人と仕事をすると気疲れすることもあるかもしれませんが、相手の考えを理解しようとする意識を持つことができれば、強固なチームワークを築いていけると考えられます。
誰とでもコミュニケーションが取れる人
業務を円滑に進めるためにはコミュニケーションが重要です。しかしINFJ は、価値観が違い過ぎる人とうまく接することができなかったり、つい受け身になり過ぎてしまったり、人間関係に多くのエネルギーを消費して疲れてしまうことも少なくありません。
誰とでも器用にやりとりができる人が周囲にいれば、間を取り持ってもらえる上に、上手なコミュニケーションの取り方について学ぶこともできます。
実行力がある人
理想を実現するために、情熱的に仕事に取り組む傾向を持つINFJにとって、同じ熱量で目標を達成できる実行力のある人は、強力なパートナーとなります。一人では実現が難しい目標も、実行力のある人に相談することでかなえられるかもしれません。
このような人と共に働く機会があれば、日頃から積極的に自身の考えを伝えてサポートを受けることで、大きな成長につながる可能性もあります。
まとめ
INFJ(提唱者)の仕事への向き合い方の特徴や、エンジニアに向いている理由、相性のいいタイプなどをご紹介してきました。
INFJの創造性や直感力、仕事への情熱は、エンジニアを目指す上でも生かせる能力です。自身の長所を正しく理解し、うまく活用することができれば、一見不向きに見える業種でも活躍できる可能性があります。今回ご紹介した内容が、理想を実現するための一助になれば幸いです。