近年、海外企業を中心にオフィスのフリーアドレス化が進んでいます。フリーアドレスが実現できれば、社内のコミュニケーション活性化やコスト削減など多くのメリットが生まれるといわれていますが、単にオフィスを“自由席”にすればいいわけではありません。
今回は、オフィスのフリーアドレス化によるメリットと、成功させるためのポイントをご紹介していきます。
フリーアドレスに注目が集まっている背景
フリーアドレスとは、従業員に固定のデスクを割り当てず、好きな席で作業ができるようにする仕組みのことです。
従来のオフィスは部署や部門ごとにスペースが区切られ、従業員はいつも決まった席で作業をするのが一般的でした。しかし近年、働き方改革の推進やコロナ禍によって人々の作業環境は大きく変化。テレワークやフレックス制などの導入増加に伴い、オフィスのフリーアドレス化も注目を集めています。
総務省が2021年に発表した「情報通信白書」によると、2020年度に働き方改革の一環として新たにフリーアドレスを導入したと回答した日本企業は15.1%。アメリカやドイツでは30%近い企業がフリーアドレスを取り入れています。
参考:「令和3年 情報通信白書」(総務省)
また、環境省や総務省など日本の官公庁でもフリーアドレスの導入が段階的に進められています。
参考:「理想の働き方のために 働く『場』を変える、オフィス改革の挑戦」(総務省行政管理局 オフィス改革チーム)
都心に拠点を置く企業を中心にオフィス縮小の傾向が続いていることもあり、今後もフリーアドレスの導入は増加していく可能性があります。
フリーアドレスが企業にもたらすメリットとは?
そもそもフリーアドレスを導入するとどのようなメリットがあるのでしょうか?大きく分けて3つあるといわれています。
①社内のコミュニケーション活性化
常に決まった席で勤務していると、コミュニケーションは近場の従業員同士に限定されがちです。一方、フリーアドレスの場合はそのとき空いている席を使用することになるため、自然と交流の幅が広がります。
異なる部門や部署に属する従業員の意見をヒアリングしたり、異なるプロジェクトに参加している従業員同士で情報交換をしたりと、事業にプラスの影響を与える機会が増加するかもしれません。
②コスト削減
テレワークやフレックス制と併せてフリーアドレスを導入する場合、出社した従業員がそのとき空いているデスクを使用するため、全員分のデスクを常に確保しておく必要がありません。その結果、オフィスの省スペース化につながり、賃料などのコストを削減できます。
また、部署異動やチームメンバーの変更があった際にレイアウト変更の必要がなく、無駄な手間やコストが発生しにくいのもメリットです。
③情報漏洩リスク軽減
デスクが個々に割り振られていないフリーアドレスのオフィスでは、自身の荷物や資料を個人ロッカーなどで保管するのが一般的です。デスクの上や引き出しで自由に管理するよりもスペースが限られるため、ペーパーレス化が進みやすいといわれています。
従来、紙のまま雑然と置かれていた資料などを電子化して整理することで、紛失や盗難による情報漏洩リスクを軽減させることが可能です。
フリーアドレス導入時の注意点とポイント
フリーアドレスの導入にはコスト削減をはじめ多くのメリットがあるとされていますが、従業員ごとにデスクを割り当てるのを止めればただちに成功するというわけではありません。個人に任されていた書類や資料などの管理体制を見直し、固定デスクがなくても働きやすい環境を整える必要があります。
その一環としてお勧めなのが、名刺管理サービスの導入です。従来、名刺はファイリングして個人で管理するのが一般的でした。しかし、柔軟な働き方の実現が求められている今、顧客情報のベースとなる名刺を紙のまま個人で管理していると不便な場面も。
例えば、自身がアプローチしたい顧客とすでに接点を持っている従業員を探したり、社内の担当者に問い合わせを入れて連絡先を教えてもらったり……といった対応には手間がかかります。そんなとき名刺管理サービスを導入していれば、連絡先や担当者をすぐに検索することが可能です。
さらに、名刺管理の「SKYPCE(スカイピース)」では、メモ機能を使って「誰が」「いつ」「どんなシーンで」名刺交換をしたか、といった情報も管理できます。
自社のコネクションに関する情報を社内で共有できる
フリーアドレスでのスマートな名刺管理に「SKYPCE」
今回はオフィスのフリーアドレス化について、概要やポイントをご紹介しました。コストや手間の削減、社内コミュニケーションの増加などさまざまなメリットがあるといわれていますが、導入を成功させるには書類や資料の管理体制などを見直す必要があります。
オフィスの移転や縮小に際してフリーアドレスを導入する際は、名刺をスマートに管理できる名刺管理の「SKYPCE(スカイピース)」の導入もぜひご検討ください。